子育てしながらの女性建築士としての働き方

みゆう設計室という建築士事務所を構えて13年。
フリーランスで仕事をはじめたのはさらに3年前からなので、自分で仕事をはじめて16年になります。

書いて驚きました(笑)

ブログを書き始めたのが開業した年なのでもう13年。
当時からの付き合いの方は驚かれるかもしれませんが、先日息子が中学校を卒業しました。

細々と、でも長く仕事を続けてこられたのは、ずっと仕事の依頼があったから。
これはみゆう設計室のホームページにたどり着いてくださった、建築主の方々のおかげです。

こんなマイペースな仕事をしている私ですが、年に数回、高校生や大学生、そして建築の仕事で働きたい女性・主婦からのご相談を受けます。

これは私だけの働き方ではありますが、建築の仕事をしたい女性の働き方の参考になるかもしれませんので、私の「女性建築士としての働き方」について書きたいと思います。

「できない!!」というマイナス要素からみつけた働き方

我が家は身内も友達も近くにいなかったワンオペ育児。
これは旦那さんの仕事を知っているので、最初からそのつもりで不満に感じていることはありませんでした。
育児と開業の背景についてはまた改めて書こうと思います。

そのような育児をしているので、仕事を始めた頃どうしても「できない!!」ことがありました。

  • 夜出かけること
  • 日曜日に外に出て仕事をすること
  • 子どもの発熱時に外に出て仕事をすること

これは、私にとっての「できない」です。
当時はなんとなくそれらができないと仕事ができないという不安を感じていました。

これを「できる」に変える方法は他にもありますが、私がそれを「できる」に変える働き方にしないと決めていただけなのです。

子そだてと家づくり

この「できない」マイナス要素は、私の働き方の道筋になったと思います。

  • 夜に出かけなければ行けない場に所属しない。
  • 自分とお客さまのペース以外で日を決められる(日曜日指定など)仕事はしない。
  • 仕事のスケジュールを無理に詰め込まない。

都合の良い働き方かもしれませんが、これらのマイナス要素ができないことで仕事が無くなったことはありません。
むしろ、建築主のペースに合わせた仕事ができているので喜ばれていると思います。
そんなことよりもきちんと建築主に向き合う仕事をしていれば良いのだと、少しずつ自信を持てるようになってきました。

ちなみに子どもたちも成長しましたので、今では夜に出かけることもたまにありますし、小学校に入った後は日曜日の仕事もしています。
逆に子どもが乳幼児の時にできて、子どもが成長した今できないこともあります。
それも「母だから自分で選択し責任を持つフレキシブルな働き方」なのだと思います。

「女性だから頼みたい」と言われる仕事がしたかった

子育て中だからできない、ということは確かにたくさんありました。
その思いはいろんな住まいのデザインにもつながっていますし、子育て中のお母さんたちに寄り添えるようになり、それが私の強みになったと感じています。

どちらかというと建築業界は男性社会。
私は「女性だから暮らしやすい家をデザインできる」とは限らないと思っています。

だからこそ、建築主との対話やデザインのチカラで「女性の建築士だから話がしやすくて、自分たちの暮らしに寄り添った設計をしてもらえる」と言われる仕事をしようと思いました。

幸いなことに今までご依頼して下さった建築主の皆さんとは楽しく仕事をさせて頂き、住まいの見直しが必要な時にまた寄り添ってもらえるので安心、と言ってもらえるようになりました。

女性建築士の設計

自分のペースだからこそ、クライアント家族の暮らしに寄り添える

自分のペースという仕事の仕方をしているので、仕事を「仲介」をして頂くような登録は一切していません。
ここまでの仕事の中で何度も「もっと仕事を増やすべきなのでは・・・」と思ってきたのですが、直に設計の依頼を下さった方にしわ寄せがくるような仕事をしたくありませんでした。

営業費や仲介費をかければ、その分頂く設計料が増える、又は価値が下がる。

実際そんなことは無いかもしれませんが、自分のペースでしっかり建築主と向き合う仕事を変えたくない、というのが理由なのだと思います。

それで仕事がゼロになったら・・・考えるかもしれませんが(笑)

でも、無理をせず、自分のペースで仕事をしているので、心の余裕をもってクライアント家族の暮らしに寄り添うことができています。
これがとても重要な「価値」だと思っています。

暮らしに寄り添う家づくり

女子学生からの進路相談

以前遠方の高校生から進路の相談にのってもらえますか?と突然お電話がありました。
自分の進学したい大学では、自分の思うような女性らしい建築の学びができないのではないのかと。

私は思うのです。学校では何を教えてもらえるか、ではなくて、何を学び取れるか。

大学時代建築やデザインを学んでいましたが、その中で今仕事に活きているのは
「ものづくりをする場を整えないと、よいものは作れない」 ということと 「建築は、愛だ」
というふたつの教授の言葉くらいだったと思うのです。

あとは自分で学びとったものかと。
自分が何をしたいのか学生時代には分からないかもしれませんが、好きなことをどんどん学び取ろうと思えば何がしたいのかが見えてくると思います。

それを仕事にするか否かは自分次第。

私は自分が選んだ大学で、満足できる学びができました。
でもそれが仕事、実務に活きているかというと仕事はまた別の学びがあるのではないのかなと思うのです。

縁や運もあり、私は今好きな仕事をしています。
仕事では好きなことをしないほうが良いという人もいますが、好きなことを仕事にできると本当に幸せです。

ヤコブソンランプ 北欧

人と同じ働き方をする必要は無い

他の人と比較したことが無いので意外と普通かもしれないのですが、私の働き方はおそらく独特な働き方なのだと思います。
これがベストの解だとも思いませんし、同じような働き方が苦痛な方もいると思います。

多様な働き方が許容されている時代ですし、自分と家族に合う働き方を見つけられると良いですよね!

母だからこそ家族のライフスタイルに合わせて働き方を柔軟に変化させる「余裕」もあると良いと思います。
家族のライフスタイルの変化で、どのポイントが一番時間やエネルギーを奪われるかなんて、計画できるものではありませんからね!!

そうやって、設計者が母として大変なことも楽しんでいると、建築主たちも自分たちがつくる暮らしと住まいに安心するようです。

私はそうやって、安心できる暮らしの輪をどんどん作っていきたいです!

Miyudesign

みゆう設計室代表・神戸の女性一級建築士。
母・主婦目線で家族の暮らしから住まいをデザインします。
ご飯が美味しくなった!と言われる家、家事負担を減らし、リラックス時間を楽しめる家の設計はお任せください。中学生兄妹、年子の母。
家族と家づくりとヴィッセル神戸が大好き。