家事室って何のための場所?

家事室って何をする場所?と以前聞かれたことがあります。

そういえば私が学生の頃、かれこれ二十数年前になりますが(苦笑)、さらにもう少し前の世代の住宅の間取りには「家事室」という部屋名がよく書かれていた印象があります。

あと、洗濯に加えてミシンやアイロンを使うスペースとして「家事室」というワードがよく使われた時期がありました。

正直家事がそれほど好きではない私は、わざわざ「家事室」なんて作らなくて良いのに、と思ったものです。

なぜご主人の個室は「書斎」で、主婦の個室は「家事室」なのか

ご主人の個室として言われる部屋名が「書斎」で、奥さまのための部屋が「主婦室」や「家事室」なんて言われることが多かったのですよね。

それに違和感を感じていたこともありました。
「家事室」という表現も時代と共に変わってきたのかもしれません。

今では夫婦共働き家庭も多いですし、奥様が仕事部屋を必要とし、ご主人が家事をする家庭も増えています。

ですから、みゆう設計室の場合は「書斎」も「家事室」もどちらも「ワークスペース」と表現しています。
ちなみにお子さんが学習に使うファミリーデスクのある空間も「ワークスペース」と言うことがあります。

家族の役割を固定しないのも、今の時代らしい暮らし方なのかもしれませんね。

「家事室」としてのワークスペースで何ができる?

洗濯に関する一連の家事、ミシン・アイロンなどの裁縫、レシートや家計簿の管理、掃除道具の収納、消耗品(タオルやトイレットペーパー、洗剤など)のストックなど。

  • 部屋干しできる空間
  • ミシン・アイロン部屋
  • パソコンや書類を書いたりできるデスクのある納戸(パントリーなど)

のいずれかがベースになるワークスペースが多いです。

実は住まいの中であまり見せたくないものを集中させる部屋があるととても便利です。
時にFAXやプリンター、インターネット関連の機器を置くこともあります。
お子さんが小さいうちはミシンやアイロン、パソコンなどは触ってほしくないので定位置としてこのようなワークスペースをつくることもあります。

部屋干しできるインナーテラス

ライフスタイルの中の「ワーク」を考えた間取り

「森を望む家」の場合は、キッチンに奥様用のワークスペースを設けました。
家に持ち帰った仕事ができるようにプリンターとパソコンを置き、壁にはレシートをストック。
ここに仕事用のバッグを置くことも。

なぜキッチン?という感じはするかもしれませんが、料理の合間に仕事をする。
奥様にとっては家事も仕事も「ワーク」であり、その「ワーク」の時間を短縮するための方法なのだそうです。

キッチン内のデスク
森を望む家のキッチン内のデスク

自分たちにとっての楽しい「家事室」をつくる

逆に住まいの心地よいゾーンにワークスペースをつくることも多いです。
家事をするための場所が「狭く」「条件の良くない部屋」であると、家事をする気持ちが盛り上がりません。

私自身ができることなら楽しく家事をしたい。
そういう思いを活かして、どんな空間だったら家事が楽しくなるのか考えます。

風通りよく、明るく、窓から見える景色に心癒される。
そんな場所で家事ができると、ちょっと苦手な家事も楽しめると思うのです。

「家事室」というとなんとなく家事を頑張らなければいけない部屋のようですが、居心地の良いリビングダイニングなどと分けた「家事を楽しむ場所」と思って作ると、もうひとつの居心地の良い場所ができますよ。

家事もできるフリースペース
フリースペースでアイロンがけも洗濯も室内干しもできる
Miyudesign

みゆう設計室代表・神戸の女性一級建築士。
母・主婦目線で家族の暮らしから住まいをデザインします。
ご飯が美味しくなった!と言われる家、家事負担を減らし、リラックス時間を楽しめる家の設計はお任せください。中学生兄妹、年子の母。
家族と家づくりとヴィッセル神戸が大好き。