インテリアテイストは統一しないといけない?「インテリア相談」で住まいの悩みに寄り添う

インテリアテイストは統一しないといけない?「インテリア相談」で住まいの悩みに寄り添う

インテリアテイストって家の中で統一しないといけないものなのでしょうか?それとも雰囲気やテイストが異なる物を取り入れても良いのでしょうか。

インテリア相談で伺ったAさまの家は、一生懸命考え抜いて作られたお住まいでした。でも、Aさまにとってなぜかうまくいかなくて納得がいかない。住まいのテイストを統一したら良いのか、それとも違っても良いのか。統一させてみようといろいろ工夫してみたけれどしっくりこない。そんな相談者の悩みにお答えしました。

みゆう建築士
みゆう建築士

建築士事務所を営み、住まいの設計をしている女性一級建築士「みゆう」が書いています! 自身の母親としての悩みと経験を活かして、子育て中のパパママの家事・育児負担を減らす家をデザインしています!この記事では「インテリア相談」について書いています。

家のテイストは統一しないといけないのか?

インテリアに敢えて違うテイストを混ぜようとすると、その異なるテイストのせいで「ちぐはぐな空間」に感じてしまうことがあります。その理由は大抵、同じ「シーン」の中でアンバランスなインテリアパーツが配置されるからです。

たとえば、モダンなインテリアテイストのリビングにカントリー風の照明やダイニングテーブルが使われている。そこにはおそらく違和感を感じるのではないかと思います。逆に言うと「違うシーン」であれば、テイストが変わっても大丈夫。

つまり、家のテイストは、家全体で同じでなくてもよいのです。

インテリア相談にいくと「シーン」についてのアドバイスをすることが多いです。たとえ複数のインテリアテイストを取り入れたとしても、「シーンが切り替わる場所」を理解すれば統一感のあるインテリアを作れます。

インテリアテイストを変えて、おしゃれな家

それでは、次に「シーン」「部屋」によってインテリアテイストが異なっても、おしゃれな家の実例を紹介します。

扉の内と外でシーンが切り替わる

ぶどうのようなシャンデリア

「シーンが切り替わる場所」とは、例えば「扉の内と外」。例えば、トイレ。トイレには必ず扉があるので、トイレは他のインテリアと完全に分けられる場所でもあります。

トイレだけゴージャスにシャンデリアを設けたり、トイレだけアクセントクロスを使ったり。トイレでなくても、寝室、子ども部屋、洗面所など、扉で明確に他の部屋と分けられる部屋であれば大丈夫。

家全体が白ベースでナチュラルなインテリアだけど、寝室だけは落ち着いたダークトーンの部屋にしたり、洗面所だけ花柄の可愛い壁紙を使ったりしても良いのです。

そのとき、扉の色や質感はどちらのインテリアにも合うものにしておくことが大事です。

シャンデリアのあるトイレ シャンデリアとアンティーク風鏡のある落ち着いたインテリアのトイレ

その場所で見えているもの、シーンでインテリアを統一させる

「キッチンを囲む家」のキッチン前はテラスにつながる大きな窓があります

インテリア相談でアドバイスをすることが多いのがLDKのように一体となっている部屋の場合です。一体になった部屋の場合はできるだけ統一感を持たせた方が良いのですが、見える場所によってそのテイストを変えることも可能です。

例えば上の写真のキッチン。こちらはキッチンの内部は床がタイルになっていて床暖房が入っています。内側のキッチンの面材は濃茶のレザー調のものを使っています。

家の中心のキッチン

それに対して窓側、キッチンの外側はアルミ扉を使って透明感のある雰囲気にしています。見えている場所が重ならないので、違うテイストになっても問題がありません。インテリアの統一感!と頭で考えてしまうと同じテイストにしなければいけないと思いがちなのですが、その場面で見えるものに統一感があれば良いのです。

大事なのは、その場所で見えているもの。「シーン」です。

インテリア相談の時は、相談者とそのシーンを一緒に見て、違和感がある物を一緒に感じ、改善するポイントをアドバイスしています。

共働き家庭が家族で過ごす時間を心地よく!家の中心にあるキッチン 共働き家庭が家族で過ごす時間を心地よく!家の中心にあるキッチン

家でテイストを統一したほうがよい部分

ペンダントライトとカウンター

新築住宅を建てる時、またリノベーション工事をする時などは家でテイストを統一したほうが良い箇所があります。それは「窓」です。家の外から見たときに窓(サッシ)の色が異なると違和感を感じるからです。

上の写真の家は、リビングダイニングは木製窓、それ以外は白い枠のアルミサッシを使用しています。木の窓を強調するために、他の窓は外壁と同じ白にして目立たせないようにしました。

窓の種類や色を変えるのは可能ですが、外観で統一感を出すのは少し難しいので、デザインはプロに任せた方がよいでしょう。

北欧風の外観の平屋建住宅 板張と白壁を組み合わせ、平屋建てにメリハリを持たせた北欧風の外観

インテリア相談で先入観をなくす

色んなインテリアを楽しむためには「シーン」を理解すれば、それほど難しいものではありません。ただ、そのシーンをインテリアを作る前にイメージして形にするのがプロの仕事なのかなと思います。

今回のインテリア相談では、ダイニングとリビングの照明の入替をご提案しました。

照明ひとつ、入れ替えるだけで空間がぐっと引きしまります。意外とその家で暮らしていると「先入観」で「そうしなければいけない」と思ってしまうことが多いようですが、些細なアドバイスで先入観を取り払うことができることもインテリア相談の魅力のようです。

住まいのバランスを知る

アイテムひとつの配置でも空間の居心地の良さは変わります。
インテリア相談で、この「バランス」を知ることに満足される方は確かに多いですね。
いろんなおしゃれなインテリア本などを読んで、そのカタチが好み!と思っても自分の家事の仕方にはフィットしないこともあります。

家事の仕方についてお話するとその方の性格まで見えます。
そのお話から、キッチンのかたち、収納家具のかたちも決まってきます。

今はいろんな情報があふれているからこそ「素敵なインテリア!!」「素敵な暮らし方!!」と思う「住まいの憧れ」があって当たり前。でも、その暮らしが自分に合うのかどうか、自分らしく憧れにフィットさせるにはどうしたらよいか、困ったときにはインテリア相談にご依頼くださいね。

心地よいインテリアの住まいを作りたい方は

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