家族の暮らしに適した家の広さは?広いから居心地が良いとは限らない!

家族の暮らしに適した家の広さとは

家づくりを始める前に「家と暮らしに対してのご要望」を伺いますが、あまり部屋の具体的な広さ(何帖であるか)は聞きません。逆に、〇帖の部屋が欲しい、という具体的な要望があるケースの場合、その広さにする「理由」について聞くようにします。

なぜ、敢えて広さを聞かないかと言いますと、暮らしに適した部屋の広さは過ごし方や家具配置で決まってくるからです。それでは、家族の暮らしに適した広さをどのように決めたら良いのでしょうか。

何をするため場所なのか、どんな家具を置きたいか。

何をするため場所なのか、どんな家具を置きたいか。

例えば、リビングを広くしたい、という要望があるとします。その場合はまず「リビングで何をしたいか。どのようにして過ごすために広くしたいか。」という点を考えてみましょう。

家族が別々の事をしているのに皆リビングに集まるので、それぞれの居場所をリビングに設けてほしい

リビングで子供が遊ぶから、大人がくつろぐスペースを別に確保したい

ホームパーティを開けるリビングにしたい

それぞれ理由は異なります。また、置きたい大きなソファセットがある、来客を呼びたいなどの理由があがることもあるでしょう。その過ごし方によって必要な部屋の広さが変わります。

暮らし方に適した広さがある

リビングで過ごしたいことの要望があがれば、「天井が高く、〇帖のリビングが良い」という要望よりもずっと明確に、その家族に必要な部屋の広さが見えるのです。

もちろん、敷地条件、予算などで広さを確保することが難しい場合もあります。

その時は、ただ諦めるのではなく、他の空間との優先順位、バランスで広さを考えます。場合によっては他の部屋が無くなることもあります。

そうやって、暮らしの中で大切にしたいことの優先順位を考えていくと、適した広さの家の間取りが生まれます。

広さだけでは居場所がうまれない

広さだけでは居場所がうまれない

広い家って魅力的な印象がありますが、広いからと言って居心地が良いわけではありません。広い空間も、居場所や使いやすさが満たされないと居心地が悪くなります。

特に家族が空間と時間を共有する「リビング」は、その場で使うものを使いやすく収納するスペース、その場で心地よく過ごすための家具(ソファ、椅子など)が必要。

人と人、人とモノなどの距離感も広くて遠くて心地よいとは限りません。

だからこそ、その場所で家族とどうすごすか、というイメージがとても大事だと思っています。
そして、将来的に家族の生活スタイルが変わったときも心地よく過ごせるよう、固定しすぎないイメージ作りをうながすようにしています。

みゆう建築士
みゆう建築士

家づくりを始める時はどれくらいの広さの家を建てる、というところから始まりがちですが、並行して「どんな暮らしをしたいのか」ということを考えてみましょう!なかなか「どんな暮らしがしたいか」というイメージを持てない人もいます。困ったときは「みゆう間取り相談室」のいえづくりのセカンドオピニオンもご利用くださいね。

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