HANSHIN女性応援プロジェクト「Cheerfull*Cafe(チアフルカフェ)」で掲載していた住まいコラムを集めました!
新築やリノベーションなどの住宅設計をするとき「収納計画」はとても重要で、持ち物や暮らし方についての対話を重ねてデザインします。
実際にインテリア相談に伺うと、大半の家庭で「収納がうまくできない」「収納が足りない」と悩んでいます。
特にリビングダイニングは食事をしたり、リラックスしたり、様々な時間を家族で過ごす場所なので、文具や書類、薬や本など、いろんな種類のものを近くに収納する必要があります。
その割に実際使える収納が少ない間取りのリビングダイニングは多いのです。
それでは新築やリノベーションの間取りを考える時にはどのような収納計画をしたら良いでしょうか。
また、収納家具を購入する前にどんな点に気をつけたら良いのでしょうか。
すっきりしたリビングダイニングをつくるために、どのような収納家具が必要なのか考えてみましょう。
「何を」収納するために、収納家具が必要ですか?
まずは収納家具を設ける理由、目的を考えます。
- ダイニングで子どもが宿題をするので、ダイニングテーブルの近くに学用品を置けるようにしたい。
- 薬や爪切り、ハサミなどを入れる引き出しが欲しい。
- 書類を書いたり家計簿をつけたりするので、書類ケースや文具を収納したい。
これらのように、収納が必要な理由と、収納する物をリストアップします。
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リビングダイニングの「どこ」に収納家具が必要ですか?
間取りの都合上、置ける場所に収納家具を設けることが多いと思いますが、ダイニングテーブルやソファの配置によっては、家具への動線が悪くて出し入れしにくいこともあります。
可能か否かは別にして、まずは「どこに収納家具があったら便利なのか」考えてみましょう。
- ソファの横にブランケットを置ける収納
- ダイニング横のワークデスクの下にランドセル収納
- お父さんが座るテーブルの席から届きやすいところに新聞置場
実際の場所で確認するだけではなく、リビングダイニングの写真を撮って客観的に見ると分かりやすくなります。
印刷した写真に書き込んだり、画像加工アプリを使ったりして、収納家具があると良い場所をマーキングすると良いでしょう。
必要量が収納できるか
収納する【目的】と、収納すると便利な【場所】が確認できたら、その家具に収納する物を一通りリストアップします。
収納する物を一通り写真に撮ると、客観的に量を見られるので分かりやすいですよ。
もちろん、文字やイラストでリストアップするのもOKです。
収納量としてはリストアップした物以外にも収納する可能性がありますので、その2~3倍くらいの収納スペースが必要になると思います。
ここで大事なのは「細かいものが多い場合は浅くて小さめの引き出し」「本や書類などが多い場合はOPEN棚、または大きめの引き出し」というように、収納のスタイルの目途をたてることです。
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もしかしたら、収納スペースが足りない恐怖症なだけかも!?
しっかり収納計画をたてると、収納家具を増やさなくても良いかも、と気づく人もいるでしょう。
それは「使う場所の近くに置いていないから、うまく片付けられない」ということに気づき、「使用頻度を考えて今ある収納の中身を入れ替えたら、それほど収納が不足していない」ということが分かるからです。
収納が適切に設けられた家はとても暮らしやすいですが、収納が多いから暮らしやすいとは限りません。
収納があってもうまく使えていなければ「収納が足りない」と感じるものです。
それは、収納スペースが足りない恐怖症なのかもしれません。
何があるか把握できない収納を設けると、余分に物を購入してしまうこともありますし、収納家具がひとつ増えると家具の分だけ生活スペースが狭くなります。
収納家具を増やせばすっきりと暮らせるわけではないので、適切な内容と量を収納できる家具に作り変えるのもひとつの方法だと思いますよ。
使う場所で便利なように収納を設けましょう
収納する【目的】【場所】【量】が把握できると、必要な家具の形状やサイズが決まります。これで収納家具購入も失敗しないと思いますよ。
今回はリビングダイニングをテーマにしましたが、寝室や水回りなども同じです。
必要な場所に適切な収納家具があるかどうか、今回のコラムを参考に計画してみてくださいね!
置き家具を置いていた場所に造り付け家具を製作すると、収納のスペースとしてはあまり変わらなくても、使いやすくなったと言われます。
それは、収納するモノに合わせた家具を製作するからです。
使う場所で便利なように収納を設ける、という考えの間取りの家はとても暮らしやすくなります。
そのような家の設計や収納デザインも行っていますので、ぜひお問合せくださいね。
2018.10.01
HANSHIN女性応援WEB Cheer*full Cafe(チアフルカフェ)2018年10月掲載