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絵を描くという行動から「楽しい」と感じることを知り、人は誰も自由であることを知る。
シリア戦争避難民としてトルコで生活する子どもたちのために、 同じく難民として逃れてきたシリア人の教師と共に、テント教室を運営している団体「ホープフル・タッチ」理事長の高田みほさんを迎えたトークセッションに参加してきました。
色鮮やかでとても楽しそうな絵を見た後に高田さんからきいたお話は、全く知らなかった世界でありながら、今現在の日本とも似ている部分も感じるものでした。
トルコ南部農村部のシリア難民
高田さんが活動している団体「ホープフル・タッチ」はシリアとの国境に近いトルコ南部の農村部にて、シリア戦争で国を逃れたたくさんの難民の子どもたちが学べる場を作っています。
そこに取り巻く複雑な環境の中、シリア難民の子どもたちは学校にも行けない。
たとえトルコの学校に行くことができても、言語が異なるし、自国の言葉の読み書きもできない。
そんなシリア難民の子どもたちを集め、まずは自国の言葉の読み書きを、そしてトルコ語の読み書きや算数を学ぶ場をつくり、さらに楽しむことや自分を解放することを少しでも知ってもらえるよう「色鮮やかな絵」を描くことを始めたそうです。
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自分を解放するアート
最初は画用紙に絵を描くということが分からず紙の隅に小さな小さな丸だけ描いていたこどもが、少しずつ色んな絵を描き始める。
次第に自分の絵を人に見せたいと思ったり、自分を表現したりするようになる。
色使いも鮮やかに表現を楽しむようになる。
それくらい全て抑圧された生活の中で、子どもたちが自分を解放することを知らないのだそうです。そのような子どもたちを守り、子どもたちが発達する力を促すための学びとアート。
でも、高田さんが言われる「抑圧」によって子どもたちができないこと、困難はどこか私たちが生きるこの日本でも同じような現象が見られるのかもしれない、と感じます。
これだけ豊かな国で、何でもある国で、子どもたちは自由ではないのかもしれない。
インプットとアウトプットを繰り返して、つくることの楽しさを知る
参加者の方たちの「アート体験」や「つくること」、そしてシリア難民のことを知らなかったことについて色々意見交換をします。
意外と大人も開放できてない。自由な場があると楽しい!
何かに触発されて、絵を描いたり作ったりすると楽しいよね。
神戸の子どもたちが描いた六甲山の絵と、シリア難民の子どもたちが描いた絵。
その絵を囲んで「答えを求める」わけではなく、交流をすることで何かが生まれることを感じる時間。
知らないことを知ることで表現ができる。
インプットをすることで、アウトプット(絵を描く、言葉を書く、歌をつくる)ということが少しずつ楽しめるようになる。
それを少しずつ繰り返すことが「交流」なのかもしれない、と感じました。
これからシリア難民の子どもたちの絵と、神戸の子どもたちの絵の交流がどのようにはじまるのか。とても楽しみだなと思っています。