DIYを失敗しないコツ~住まいの専門家が実践したDIYより

住まいの悩みあれこれ!家づくり依頼やDIYのきっかけをつくる

ぴったりサイズで、安価な棚や家具が作れる。
簡単に、自分のお気に入りのインテリアに変えられる。

というように言われて、今大人気のDIY。

私も自分の家の壁をセルフペイントしたり、棚をつくったりしています。
楽しいのですが、正直準備も、最後までやり遂げることも大変。

私が運営サポートをしている住まいの女性専門家たちの「住マイスターの会」にて、今月は「住まいの悩みあれこれ!家づくり依頼やDIYのきっかけをつくる」というテーマで勉強会を行いました。

ファシリテーターは、建築士であり、ご自身の家をDIY実践された、Maimyshop 吉野舞依子さん。

吉野さんはご自宅で暮らしをテーマにした講座を開講し、住まいの悩みに答えるおうち相談も開催しています。

住まいの専門家である吉野さんが実践したDIY

吉野さんが実践したDIYは、2か所。

1か所は暮らし講座などを開く部屋にある押入れを、ディスプレイしやすく、またワークデスクとしても使えるような多機能な棚に作り替えました。
もう1つはエクステリア。植栽やレンガの敷き込みなどをし、ウッドデッキをつくりました。

室内のDIYの時には、材料を購入する際に寸法取りや金物の選択を職人さんにアドバイスしてもらい、屋外の時にはエクステリアのデザイナーさんにプランニングをしてもらったそうです。

建築士の吉野さんでも、自分でDIYをするために職人さんや専門のデザイナーさんに相談しています。ご自身が仕事で経験があるからこそ、かもしれませんね。

例えば、引き出しが欲しいけれど引き出しは自分で作るのは難しい。
使える工具は何なのか、どれくらい自分にDIYをする技量があるか、材料をいかにして買うか。

自分がDIYで本当に何をしたいのか。
自分のこだわりを明確にすることが一番大事だと思われたそうです。

DIY初心者が失敗しがちな点

DIYで初心者が失敗しがちなのが、計画をしっかりせずに勢いではじめること、だそうです。

吉野さんは「計画」のところで職人さんに採寸をしてもらったり、エクステリアのデザイナーさんにデザインをしてもらったりして、時間をかけて丁寧にすすめています。

寸法や分量を間違えると材料の買い直しが必要になりますし、多く買い過ぎると材料の保管や材料処分費が嵩みます。

ぴったりおさまって、自分の家にジャストフィットの家具になるはずが、がたがたで隙間ができる・・・ということもあるかもしれません。

職人さんや専門家に任せることは無くても、きちんと寸法を測り、手順をしっかり決めてから、材料を無駄なく購入するのが大事ですね!!

DIYのための道具

失敗せずにDIYを楽しむには

DIYは手軽で楽しくて、安価である、と思われていますが、職人さんが購入するよりも材料費は高くなりますし、品質の良い素材(ペンキや漆喰など)は素人には扱いが難しいです。

工具や、丁寧に仕上げるための養生道具も準備が必要ですし、それらにも費用がかかります。

それらも踏まえて、簡単なのか、高いと感じるか安いと感じるのかはその人の価値観次第。

  • メンテナンスまで自分で楽しんでできる
  • 自分のDIYの技量とこだわりを把握できる
  • 自分で手掛けたDIYの仕上がりに愛着を持てる
  • 家族と一緒に楽しめる
  • 自分でできないところは職人さんに任せられる

こんな人であれば、きっとDIYを楽しめます!!

家で工具を使うスペースがない、工具が無い、という方にはDIYのためのレンタルスペースや工具を貸してくれるお店も増えているそうです。

おすすめのDIY材料購入+施設利用

今ホームセンターやDIYショップなどで工具レンタルや作業スペースを提供している場所が増えてきているそうですが、私のオススメは、六甲山木材やデッドストック木材を多数保管・販売している「マルナカ工作所」です。

マルナカ工作所
〒652-0822 兵庫県神戸市兵庫区西出町1丁目2-8
URL http://marunaka-factory.com/

私が活動している「KOBEもりの木プロジェクト」は、六甲山の手入れで発生した材を活用させたり、親子に手入れの大切さを伝えたりする活動。

この活動を一緒にしているシェアウッズさんが、六甲山の民有林間伐材を一般の方にも利用してもらうために設けたのがこの「マルナカ工作所」です。

ここでは、六甲山材に加え、デッドストック木材や銘木天板なども扱っていて、事前に予約すると工具やスペースも利用でき、アドバイスもしてもらえるそうです。

六甲山の間伐材を購入できるのはここだけですので、本当にオススメですよ。

マルナカ工作所
マルナカ工作所(ワークショップ参加時)

新築やリノベーションをしている時、こんなDIYならできる!

住マイスター勉強会の参加者で、住まいの専門家さんがこんな質問をされました。

「お客さまからDIYをしたい、というご要望がありますが、どこまで勧めたらよいでしょうか。」

そこで、ご自身がDIYを実践されている吉野さんは、素材の機能や仕上がりの美しさを考えて、自分でDIYをした後の責任を持てる場合はオススメしても良いのではないでしょうか、と答えられました。

みゆう設計室のお客さまでDIYをするケースは、床のオイル塗装、壁のセルフペイント、が多いでしょうか。
それでも壁のセルフペイントはプロの方のサポートを依頼しますし、家のすべてではなく一部だけにしてもらっています。

全部自分でやろう、と思うと負担が大きすぎるのですよね。

どうしても自分でDIYをすると、職人さんの仕事よりも質が下がります。
そうすると、メンテナンスの頻度も上がる可能性があります。

例えば、塗装の場合は、塗装の塗り替え頻度を上げないと劣化しやすくなるかもしれません。

自分で施工する良さは、その後のメンテナンスも自分でできること。
メンテナンスも含めて楽しめる!という方には、DIYは本当にオススメです。

セルフペイント事例
カフェの壁をみんなでセルフペイントしました

DIYで賃貸住宅でも可能な簡単棚づくり!住まいの専門家と一緒にチャレンジ

今回の勉強会から発展して、夏休みに住マイスターの会特別企画「LABRICO(ラブリコ)」を使った親子DIY体験会を行うことになりました。

「LABRICO(ラブリコ)」とは、賃貸住宅でも使えるDIYパーツで今回は間仕切り棚を作る予定です。

簡単に作れる理由は、専門家たちがDIY計画を立てるから。

その計画をする日にも一般の方が参加できるように調整中です。

詳細が決まり次第、お知らせします。ぜひ、ご参加くださいね。

LABRICO(ラブリコ)

DIYはきちんと見極めをすれば失敗もなく楽しめる!

今回の勉強会、なかなか面白かったです。

建築士が自らDIYをするときにも職人さんにアドバイスを受ける。
こういうアドバイスができる場があると、確かに安心しますよね。

DIYはきちんと見極めをすれば失敗なく楽しめる、ということが実践者の声でよく分かりました。
もちろん、この勉強会で「私には無理!!」という方もいらっしゃいました。
それも大事な判断のひとつ。

みゆう設計室でいえづくりをする方には、DIYができる部分、メリット・デメリット、サポートなども行っていますので、気軽にご相談くださいね。

ぜひ、過去の事例もご覧ください。

DIYの事例

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