女性の設計者なので奥様と設計の詳細打ち合わせをすることが比較的多いです。
逆にご夫婦そろっての打ち合わせの時は、ご夫婦の思いをそれぞれ引き出して家への思いを「分かりやすく整理」することに注力します。
そして、ご夫婦お互いが目指す家づくりの方向を「定める」ことが多いです。
目次
家族が笑顔で暮らすための家づくり
「家族が笑顔で暮らす」ために、家づくりをする家庭が多いです。
- 子どもが小学校に入る前に家を建てる=転校などせずに気持ちを落ち着かせて就学できる
- 使いやすい水まわりの家にする=奥さんの家事負担を減らす
- 広いリビングにする=家族がゆっくりリラックスした暮らしをする
などなど。
実は要望は自分のためではなく、家族のためを思っているものが多いです。
自分自身が家族に対してイライラする、または家族がストレスを感じずに暮らせる家。
でも、自分が家族を思って考えた「住まいの要望」と他の家族の望みが一致しないことはよくあります。
たくさん話し合っている仲良し夫婦でも。
仲良し夫婦だからこそ、相手を思う気持ちが仇になることもある
特にやさしいご主人のご家庭。
奥さんのために!って思っていることが仇になることもあります!!
しかし夫婦で直接話し合うと、自分の主観をお互いが直接伝えることになり、価値観の違いでケンカになってしまうことも多々あります。
いや、何度となくそのような状況に立ちあっています。
奥様が満足するように〇〇してほしい、というご主人。
実は奥様はそれを本心では望んでいないこともあります。
ご主人のために〇〇してほしい、という奥様。
ご主人はそんなことよりも奥様のために△△したいと思っています。
こんな思いやりのすれ違い。
家づくりには本当によく見られるのです。
そんなときに第三者である設計者がいると、それを整理することが可能です。
夫婦の住まいの価値観の違い
生まれて育った住まいの環境は、夫婦同じではありません。
夫婦になってからの時間、暮らしのスタイルを摺り合わせできているご家庭もありますが、やっぱり自分が育ってきた習慣を基準に考えてしまうこともあります。
自分がすごく気になることが、相手はあまり気にならない。
そんなことでストレスを感じることは、どこのご家庭でもあると思います。
家づくりの過程というのは、その摺り合わせができるとても良いチャンスなんですよ。
家族の行動を気にせずに済む間取り。
家族が自然に片付けや家事のサポートができる間取り。
ちょっと手抜きしたいな、というときに上手にごまかせる間取り。
ちょうど良い距離感で空間を共有できる間取り。
家のかたちで家族間のストレスを軽減することは可能なんです。
夫婦の家への思いをすれ違わずに整理するには
具体的にどんな方法をとっているかといいますと・・・
ご夫婦それぞれとメールでやりとりしたり、それぞれから直接言葉を聞いたりします。
それぞれ、というのがポイントです。
そして、家に対して思うこと、気になることを聞き取ります。
また、家族にこの家でどう過ごしてほしいか、という気持ちも。
意外と自分自身のための要望って少なくて、家族と安心して心地良く暮らす要望が多いんですよね。
表面上の要望には見えてこない、家への要望がそこにはあります。
そこから生まれた間取りや家のデザインもたくさんありますよ!
夫婦二人で考えて家のカタチを決めるのって難しいのです。
ケンカすることなんて本当によくあることなんです。
・・・ということを知っていたら、家族で家づくりの決め事をするのももう少し気楽に。
家づくりをもっと楽しく考えられると思います!!
もちろん、ケンカするのも相手の意見をきちんと聞くためのもの。
それも相手への思いやりですからね、やるときはとことん思うことを話し合いましょう!