この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
今日は無垢の木と暮らすことをテーマにした「住マイスター勉強会」に参加してきました。
住マイスター勉強会は昨年1月からスタートした、住まいの女性専門家が集まる勉強会。
主催は「エリアマイスター」さんで、私は運営のお手伝いをしています。
今回の「無垢の木と暮らすコツ」、とっても勉強になりました。
頭ではわかっていても、日々そのメンテナンス技術と向き合う仕事をしている方のやり方で実践してみると、不安なくそして楽しくメンテナンスができるようになりますね。
無垢の木のこと
無垢の木は、木を伐り出したままの、木そのものの素材です。
無垢の木って割れたり反ったりする、メンテナンスが大変、という印象が持たれているので、まずは気軽にメンテナンスができる方法から学ぼう、という勉強会でした。
今回は木を活かすオイル仕上げとメンテナンス方法を学ぶ会だったので、無垢の木だとしてもウレタン塗装をしているものは該当しません。
「木の仕上げが好き。」
と言っても、今は表面だけ木の質感に似せた素材のものがたくさんあります。
木のように見えるけれど木ではないもの。
フローリングと言われるものも、木目の化粧プリントを貼っているフローリング風の床材もありますし、合板に表面だけ薄い木を貼っているフローリングもあります。
家具の扉などでは表面だけ薄くスライスした本物の木を貼る「突板(ツキイタ)」をよく使いますし、小さな板や角材を接着剤で再構成した「集成材」などは本物の木を活かしています。
無垢の木は呼吸しますので、湿度や温度変化によって反ったり割れたりすることがあります。でも呼吸するからこそ住環境を整えてくれる力もあるのですよね。
いえづくりレシピをプレゼント!
無垢材のオーダーメイド家具工房、MURACOさん
今回の勉強会のファシリテーターを担当してくださったのは、無垢材のオーダーメイド家具工房、MURACOの村上順子さん
「長く大切にしたくなる家具」を作られているそうです。
さらに、自然塗料の老舗・オスモ&エーデル株式会社よりご協力を頂きました。
みゆう設計室が設計する家の床にもオスモのオイルはよく使わせてもらっています。
食用オイルでもメンテナンスができる!?
私が活動している「KOBEもりの木プロジェクト(六甲山の手入れで発生した木を活用する)」のワークショップで、よく胡桃の実を叩いて出た油(胡桃油)を使ってオイル仕上げをしています。
これってなぜ胡桃がいいのか、私はよく分かっていなかったのですが、その点を村上さんが教えてくれました。
オイル仕上げとは「木の表面に乾性油を染み込ませ仕上げる」方法。
塗膜をつくらず、木の持つ風合いを活かし、木の呼吸を活かせるもの、なのだそうです。
乾性油とは、空気中で少しずつ参加して硬化する油。
ヨウ素価の値が高い(130以上)のものが乾性油なのだそうです。
ちなみに乾性油は亜麻仁油、胡桃油、向日葵油など。
オリーブオイルはヨウ素価の値が低めの不乾性油なので、乾性油ほどしっかり酸化した硬化が望めないそうです。
つまり、胡桃油は効果あるってことなんですね。
オスモのオイルはこのような乾性油の自然素材を使っているので、木のメンテナンスをするときはそのような製品を使う方が品質が安定しています。でも乾性油であれば食用オイルも使用可能ということも知りました。
いえづくりレシピをプレゼント!
実践!傷がついたときの木のメンテナンス~傷をつける!
それでは、メンテナンス実践!!まずはおもいっきり木に傷をつけます。
子どもに木に傷をつけられると怒ってしまうお母さんも、ここぞとばかりに傷をつけてみます。
引っかき傷、凹み傷。
どんな傷が、どのように修復できるのでしょうか。
アイロンでふくらむ凹み傷
傷をつけた木に、タオルやウエスをつかってたっぷり水を染み込ませ、濡れたタオルの上からアイロンで熱を加えます。
あまり弱すぎない温度で。
木の状態をみながらアイロンで熱を加えると、見た目には傷が残っていても、触ると凹凸がなくなっています。
木が膨らんでいます。
アイロンのかけかたによっては傷以外のところが膨らみすぎることもあるそうなので、様子を見ながら・・・。
アイロンで傷がふくらんで凹凸がなくなってきたら、やすりをかけます。
今回は耐水ペーパーの#400。そのあとにスポンジ研磨材をつかってきれいに整えました。
いえづくりレシピをプレゼント!
オイルを塗る。その時に役立つのがキッチンにあるアレ!!
やすりまでかけて表面が整ったら、次はオイル塗布します。
このオイルを塗るのに便利なのが、キッチンにあるアレ!!「ラップ」なんですって。
ウエスやキッチンペーパーなどを中に入れて、ラップで巻く。
今までオイル塗布するときたくさん布に染み込んでしまうな、と思っていたので、驚きでした。
みなさんもこの塗り方には「目からウロコ!」と大喜びでした。
そして最後は少しオイルをふき取って、完成。
木の繊維に直行して入った傷は見た目に残っているところがありましたが、凹み傷はみなさんほとんど修復できていましたし、凹凸はほとんどありませんでした。
しっかり水を含んで作業をされると良いみたいですね。
参加者のみなさんのご感想
- こんなに簡単で楽しかったら家の木のメンテナンスもすぐ試してみたい!!
- 木のお皿などもあまり怖がらずに使えるかも!
- 今までめんどくさいな、なんて思っていたけれど、やってみようかなと思えた。
- 油の種類を教えてもらえてよかった。
というようなご感想を参加者のみなさんから頂きました。
そして、お客さまにも無垢の木を進めやすくなった、という声も。
良い勉強会を開催できて良かったな、と改めて思いました。
無垢の木を使うことがあまり怖くなくなりますし、メンテナンスを楽しむことも家づくりの楽しみのひとつ。
それが負担にならずに楽しくできたら良い素材を使いたいですよね!!
消えない傷もありますが、それは家族の記憶。
みゆう設計室のお客さまも、ご自身でフローリングのオイル仕上げをしたり、メンテナンスをされています。
フリーメンテナンスより、手軽なメンテナンスで長く心地よく使える素材を。
そんな勉強会になったかなと思います。
来月はガーデニングの空間デザインをされているGokanshaの冨田さんに「植物のある暮らしをデザインする」をテーマに勉強会を開催予定です。これもとても楽しみ。一般の方も参加OKですので、またお知らせしますね。