住宅密集地の窓こそ、工夫が必要

リビングから見た吹き抜けの窓
「住宅は南面に大きな窓を設けて光を入れるのが良い」

という考えは、必ずしも全ての住まいに該当しないと思います。

最近は夏の暑さも厳しくなり、窓から入り込む熱に対しての配慮が必要になりました。
(実際真南の場合は夏の日中、室内に日が入らないはずですが
少し窓が東西にふっていることもあるので朝夕、特に夕方の西日が室内を暑くすると言われます)

特に窓から見える風景が、あまり良くない環境の場合、南面だからと言って大きな窓を設けてしまうと、室内から見える風景にがっかりしてしまうこともありますし、リラックスしたい空間が外から丸見えであることもあります。

住宅密集地の窓こそ、工夫が必要

住宅密集地の高窓
近隣の住居が近接している都市部に建つ、インナーテラスのある家のリビング窓は、少し高めの位置に設けています。

目に近い部分の窓は半透明のガラスにして、吹抜け上部の窓は透明のガラスにしています。
大きな窓がありませんが、その分高い位置に窓があるので部屋はとても明るいです。

上部の窓を透明にしているので月が見えることも。

そして窓の位置を高くしていることで、床に近い位置は少し囲われた雰囲気を感じることができるので、都市部とはいえ静かで落ち着いた空間を生み出しています。
掃出し窓が無く、造作家具を壁面いっぱい設けています。

この「囲われる感」が居心地の良い空間をつくるために大事なポイントとなります。

見え方だけではなく、窓の配置で風の通り道をつくる

風が流れる住まい
そして、風の通り道もきちんと作っています。

風は入口と出口が必要。
居室にある窓は大きく設けても、風の出口を設けていないと自然に空気が流れません。
今は機械換気が主になっていますが、自然に風が流れる仕組みも作っておくと心地よい家になります。

基本的にはウォークインクローゼットや納戸などにも窓を設けます。
収納にも風を通すことでカビの発生を防げますから。
そして、家全体に風の入り口と出口を設け、風が流れるように計画します。

窓はたくさんあるから、大きい窓があるから心地良い空間を生み出すとは限りません。
窓が多いことで夏の暑さ、冬の寒さに困ることもあります。

その空間でどう過ごしたいか、という「暮らし方」に合わせた窓配置が大切ですね。

このコラムに登場するお住まい

インナーテラスのある家