「居心地の良さがうまれた家」はリビングダイニングに居心地の良さが無いという悩みをお持ちでご相談に伺いました。
その解決策としてご提案したのがダイニングのファミリーデスクでした。
リビングダイニングの過ごし方の見直し
家で過ごすのが大好き、という奥さま。
大好きなのに、ソファをどこに置いても居心地が悪くて、なんとなくいつも家に納得がいかないまま何年もこの部屋で過ごしていたのだそうです。
広さと居心地の良さ、動線を検討して、ダイニングスペースとリビングスペースの入替をご提案しました。ご相談直後に家具の入替をされて、はじめてこのリビングダイニングで居心地の良さを感じたと喜んで頂きました。
そのリビングの窓にはウッドブラインドがかかっていました。
インテリアに良く合うものでしたが、木製ブラインドの難点として外から見られないようにしようと思うとスラットをクローズする必要があり、そうすると室内がかなり暗くなってしまいます。
特に夕方や夜、完全にクローズしなくても済むように提案したのが外から透けにくいウェーブロン加工のレースカーテンです。
厚地の機能をブラインドでまかなえるので、室内側に天井からレースを下げました。
天井からのレースになるので、高さも出してくれます。
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テレビ台とコンセント位置の変更
カウンター下にテレビ台を設置しました。
このカウンターはPC作業やデスクワークをするために新築時に設けたそうです。
しかしカウンターは高く、ハイチェアを使っても奥行が浅くて作業ができるようなものではなく、最初に伺った時にはテレビを置いていました。
テレビをカウンター上に置くと窓を遮り、かつ高すぎてテレビが見にくくなります。
そこで、いろいろお話している中で思いついたのがこのカウンター下。
床にラグを敷いて、ソファも低めでテレビの前にスペースの余裕があったので可能な配置です。
とてもシンプルなOPENテレビ台ですが、配線はうしろに通せるようにしているのですっきり。
元々カウンター上のみにコンセントがあったので、本工事で下部にコンセントとテレビ用コンセントを新設しました。
使えないクローゼットを使えるデスク収納に
家を建てられるときに「リビングには収納が欲しい」という希望で設けたクローゼット。
しかしそのクローゼットを設けたことで本来のリビングスペースが扉・窓に囲まれ、ソファを置くべき場所がなくなりました。
私もリビングにクローゼットを設けることを勧める設計者なので、このような収納があることはとても良いと思います。
ただ、そのようなクローゼットをどこに設けても良いわけではないのです。
リビング、ダイニングは特に家族の居場所、居心地の良い場所や使い勝手を優先して考えないと収納が活きなくなるのです。
リビングに収納スペースは必要なので、このクローゼットを解体して使える収納に作り変えました。
この場所に収納するべきものをリストアップして、それが収納できるデスク収納にしました。
デスクにしたのはリビングダイニングでのお子さんの居場所や物の定位置を作るためです。
キャスターなので、横向きにして奥に置けば2人並んで座れます。
完成して早速ご主人がこちらでPCを使われていたとのこと。
時間帯によって家族みんなでデスクを使えますし、食事の時間になって慌ててダイニングテーブルの上を片付ける必要もありません。
「定位置」ができるので、学校のプリント、PC関係のもの、趣味のもの、よく使う物をここに置くことになると思います。
また、このデスクは取外しできるようになっています。
将来的に空間の使い方によっては、このスペースにテレビを置くかもしれないという考えがあったからです。
その時はキャスター、デスクを外して、テレビ台を置けるように。
ここはクローゼットだったので、テレビ用のコンセントもそのときのために新設しています。
デスクの正面にはOPEN棚と引き違い扉の収納を。
CDや文庫、文具が多かったので、それに適した浅めの奥行棚を手の届きやすい位置に設けました。
扉でクローズするので手元はすっきりしています。
さらにOPEN棚にはオーディオを。家の中で居場所が無かったものに定位置を作ってあげました。
上部棚にはクローゼットだった時に収納していたストック品などを置くことを想定しています。
収納スペース自体はかなり減っているのですが、元のクローゼットの赤には余白が多くあったので持ち物の量を考えて計画しています。
デスク収納の下部にはキャスター収納で、ひとつはランドセルワゴンです。
もうひとつのキャスターは、古紙再生に出す新聞・雑誌を入れて置けるキャスター。
下部にレールなしの引出が入っていて、新聞を入れる袋やハサミ、紐、ガムテープなども入れておけるように。
使う物の近くに、使う物のための収納を設けています。
使えない収納を、使える収納に。
今回の一番重要な改善場所でした。スペースがあいたことで、部屋も広くゆったりした印象に変わりました。ご家族みなさんで、このデスクを楽しんで使ってもらいたいなと思っています。
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