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昨日、神戸・岡本コージーカフェさんと白鶴酒造株式会社さんが企画された、白鶴酒造の一般公開していない酒蔵を特別に見学する会に参加してきました。
白鶴酒造さんは、昨年秋に運営をさせてもらった「親子で学ぶ、山頂アウトドアクッキング」で協賛して頂いてからのご縁。実はみゆう設計室の事務所にも近く、こんなに近くに資料館があって試飲もできるし、また行きたくなってしまいます。
未公開の酒蔵特別見学会~日本初のRC6階建ての酒造蔵、二号蔵
今日見学させてもらった二号蔵は、昭和27年から使われている日本初の鉄筋コンクリート蔵の酒蔵です。
見学ができるように足元などを整えていないので、一般には公開していない蔵なのですが、麹やお酒に興味がある女性たちに今回特別に見学をさせて頂けることになりました。
酒と糀についてのレクチャー
酒蔵見学前に、まずは研究・広報室からの「酒と糀について」とても詳しく分かりやすく説明をして頂きました。
清酒づくりの流れから、麹菌のこと、味に影響する麹菌の使い分け、など。かなり本格的ではありましたが、丁寧に説明して頂きました。
みなさんの質問も、かなり本格的。糖質ゼロにするには?杜氏になるには?
見学前から熱いです!
白衣と帽子を身に着けて酒蔵見学へ
レクチャーの後は、白衣と帽子を身に着けて酒蔵見学へ。
見学に出発!(神棚の前にて撮影)
お米を洗い、水に浸す
まずは洗ったお米を水に浸す場所に入りました。
質の高いお酒ほど米を磨く(精米する)のだそうです。
たくさん磨いたお米は吸水が早いそうで、その時間も吸水している重さなどをきちんと計測し確認されるとのこと。
お米を蒸す場所
次はお米を蒸す場所へ。お酒づくりの米は炊くのではなく蒸すそうです。
炊くより蒸す方が水分を少なくすることが可能だそうです。
お米を蒸すために使う麻布も、天然のものと化学繊維のものと使い分ける、とのこと。触らせてもらって、その質感と使い分けの理由も学びます。
蒸し米を冷ます場所は、床が木製。柿渋を塗っているそうです。
伝統的な製法の「製麹室」で麹をつくる
大吟醸など、伝統的な作り方をするお酒は「製麹室」で麹をつくるそうです。
中にはいると前室があり、麹をつくる部屋から一般の部屋に麹を一気に運んで結露しないよう段階を踏んで外に出していくそうです。結構熱い部屋です。
麹を育てる方法を学ぶ
麹菌を増やしていくまで、位置を変えたりまとめかたを変えたりするそうです。
麹菌の増やし方、伝統的な麹のつくりかたについて学びました。
麹を機械的につくる
伝統的な手法と同じように機械で麹をつくる場所もあります。
サウナみたいです。
もろみ仕込み
このあと、とても良い香りのもろみ仕込みの場所に行きました。
すごい!こんなところ見せてもらえるなんて!!
仕込んで数日のところはぶくぶく泡がでています。
日数によって泡の加減が異なります。仕上り直前のものは、少し落ち着いていますね。ぱちぱち、ぱちぱち、と泡の音がします。
しぼりたて、火入れ前のお酒!!
そして、しぼりたてのお酒が!!
火入れ前のお酒を試飲させてもらいました。
少しぴりっとして、でもすっきりとしていてすごく美味しいです。
2種類のお酒の利き酒
このあと、レクチャーを受けた部屋に戻り、大吟醸原酒と特別純米酒の山田錦を試飲させて頂きました。
どちらも美味しいんですけどね。やっぱり大吟醸原酒の山田錦は、香りが豊かで美味しすぎる!!お酒も入った勢いで、利き酒パーティやりましょうよ!と盛り上がります。
お酒に合う料理、お酒や麹、酒粕を使った料理、さらにオシャレな利き酒パーティを!とても盛り上がったので、開催されると思います。日本酒大好きな女性も結構多いですよね!そして、おみやげまで頂いて、皆大興奮でした!!
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「建築素材」と「酒造り」
今回の未公開酒蔵見学会を通して「建築素材」と「酒造り」について書いてみようと思います。建物自体は鉄筋コンクリート造ですが、仕上げや建物のつくりにはたくさんの工夫がありました。酒作りで培われた経験から必要な自然素材が使われていると感じました。
蒸し米を冷ますのは、木の床の上で
蒸し米を蒸した後、冷ます場所の床は板張りでした。
ただ古い床を使っている、というのではなくて、コンクリートの床だと水分が溜まってしまったり結露してしまうからだとか。
床は黒いのですが、これは柿渋を塗っているからだそうです。
抗菌作用も考え、柿渋。
大きな機械がある中、自然な素材が大きな役目を持ちます。
壁、天井、床全て板張り
伝統的な手作業で麹をつくる場所は、壁、天井、床全て板張りでした。
高い室温、湿度の部屋ですが、温度調節湿度調節をしやすいのも「木」。
そして面白いのは室温をゆるやかに下げるために使うのが「天井の小窓」。
天井に2か所設けられた小窓。
風の入り口となる小窓は浅く、出口となる小窓は深い。
ゆるやかに空気を排出するための方法だとか。
小窓に定規がついていて、窓を開ける寸法によって風の入る量を調節しているのですって。
機械より、細かい調節が聞くのが、自然の力。
木は膨らんだり縮んだりする
麹をつくるときの蓋にも工夫が。敢えて木を反らせて隙間を設け、湿度温度によって木が動く特性を利用しているんですって。
無垢のフローリングを施工するときは、季節やその木のクセに合わせて大工さんが丁寧に床張りしてくれます。やはり季節や湿度によって木は膨らんだり縮んだりしますので、隙間の調節が必要なんですね。
そういうことも理解してもらった上で、無垢のフローリングをオススメしています。
素晴らしい機会でたくさんの学びがありました
そして、おみやげも頂きました。最後に白鶴酒造資料館に立ち寄り、さらに利き酒をしておみやげを買う私たち。
化粧水などもあり、私はうるおいクリームを購入してきました。なんとも楽しく美味しく、そしてたくさん学べる見学会でした。
主催してくださった、神戸・岡本コージーカフェさん、そして見学会を開催してくださった白鶴酒造さん、本当に楽しかったです。どうもありがとうございました。