子育て中だからこそ、もっと楽しい家づくり

わたしサイズの住まいと暮らしづくり~チアフルカフェ

HANSHIN女性応援プロジェクト「Cheerfull*Cafe(チアフルカフェ)」で掲載していた住まいコラムを集めました!

子どもが生まれて家が手狭になった、転校を避けたいので就学前に家が欲しい、という理由で家の新築・購入を考える子育て家庭は多いと思います。
しかし、育児で忙しい時期に慌てて家を購入・建築してしまったため家に納得がいかず、うまく使えないという悩みもよく聞きます。

リアルな子育てをベースにして家づくり

リアルな子育てをベースにして家づくり

家での過ごし方、育児・教育・しつけの考えはご家族ごとに異なるもの。
リアルな子育てをベースにして家づくりをすると、育児のしやすい家になります。
家事の場合も、その人に合った家事や片付けができる家であれば、家事負担を軽減させることができます。

例えば、共働き家庭であれば家事をする時間も家族と対話できる間取りにする。
家族皆で過ごす場所が主にリビングダイニングであれば、その周辺で使うものを収納できるスペースをつくる。
外遊びやスポーツ好きなお子さんがいればテラスに手洗い・足洗いを設ける、など。

せっかくの家づくりですから家に暮らしを押し込む必要はないと思っています。
自分たちの暮らし方、子どもの成長、家族との関わり方に合わせた「住まい」をつくると、もっと家づくりも暮らしも楽しくなります。

子育てファミリーが安心できる土地探し

子育てファミリーが安心できる土地探し


「家を建てたい」
そう考えた時に、最初に必要になるもののひとつが「土地」。
子育て家族には「土地の価格」だけでない、いろんな土地の要素が必要になると思います。
ここでは母目線で、土地探しの時にチェックすると良い点を紹介します。

まず、気に入った土地がみつかったら、周辺環境を調べ現地に行きます。この日の天気が「雨」であったら、ラッキー!!
雨の日は、薄暗く、じめじめとして、少し不快なもの。
その土地の水はけのよさ、雨の日の外出のしやすさは大事なポイントです。
例えばその土地から学校まで、駅までの道のりを歩いてみると良いと思います。
小学校から家まで近いけれど、通学路に「沼」や「川」がある。
天気の悪い日は見通しが悪く、人通りが少ない道かもしれない。
小さな川でも大雨で水が溢れることがありますが、晴れの日には意外と気付かないものなのです。

雨になると、交通量が多い地域は車の音も大きくなります。
その土地がどんより暗く感じる場所なのか、雨の静けさを楽しめる場所なのか、雨の日でないと分からないことがあります。

少しどんよりした雨の日も、今日は雨だからおうちがいいね!と楽しめる。そんな家を建てたいですね。

生活スタイルの変化に対応できる家をつくる

生活スタイルの変化に対応できる家をつくる


今は「子育て」をテーマに住まいを提案するハウスメーカーも増えていますし、子どもとの関わり方を考えて住まいづくりを始める建築主も増えています。

子どもはそれぞれ性格も違って、それぞれに個性があります。
みゆう設計室の家づくりでは、その家族の子育ての仕方、子どもの性格、親子が持つ時間、家族の将来像などをトータルして住まいを考えます。
そして、子どもが小さいうちは育児中心の暮らしになるかもしれませんが、子どもは成長し、家族の生活スタイルも変化します。
私自身が「子どもはマニュアル通りには育たない!」ということを実感している母です。
ニュートラルな考えを持ち、変化に対応できる家をつくることが大事だと思っています。

変化に対応する住まいをつくるには、そのご家族の暮らしに「必要なもの」を明確にし、「不要なもの」を削ぎ落とす必要があります。
将来的に必要になるかもしれない「子ども部屋」をとりあえず作ると、とりあえず納戸として使用し、物が増えてしまうため子ども部屋にシフトできなくなるというケースをよく見ます。
そんなときは、将来だけでなく、今現在も今の暮らしに合う使い方ができる空間をつくりましょう。

この家で食べるごはんはおいしい

この家で食べるごはんはおいしい


子育てファミリーの住宅設計の場合、お子さんにも実際に家づくりに参加してもらっています。
家のイメージづくりの時には、お子さんの意見も聞いています。

家族の想いを集めて家づくりをすると家に愛着が生まれます。計画の間も、工事の間も、家づくりを一緒に楽しむことで、そこから始まる暮らしが自然にスタートするのかもしれません。
竣工後に、お子さんが「この家で食べるごはんはおいしいね」と言ってくれました。
親がお気に入りの家で生活すること、笑顔で過ごすことも、子どもの安心と笑顔につながるのだと思います。

今家づくりを検討している方は、自分たちが思い描く楽しい暮らし方を見つけるために、暮らしのイメージを少しずつ集めていくことをお勧めします。

「住まい」は家族の暮らしのかたち

自分たちらしい家づくりをして、子育ても暮らしももっと楽しんでみませんか?

Photo/asante photo「インナーテラスのある家」「森を望む家」 
設計:一級建築士事務所みゆう設計室

2016.04.01
HANSHIN女性応援WEB Cheer*full Cafe(チアフルカフェ)2016年4月掲載

一級建築士事務所みゆう設計室

〒658-0053
神戸市東灘区住吉宮町3-14-13-201

Tel 078-855-7860