家事ラクでスッキリとした洗面所をつくるコツ

わたしサイズの住まいと暮らしづくり~チアフルカフェ

HANSHIN女性応援プロジェクト「Cheerfull*Cafe(チアフルカフェ)」で掲載していた住まいコラムを集めました!

住まいの中で洗面所は「脱衣」「洗面」「洗濯」の役割を持ち、家族が清潔で健康に暮らすために重要な空間です。
でも、1坪程度で洗面台と洗濯機を設けただけの洗面所も多く、使いにくいという悩みもよく聞きます。

子育て世代は洗面所の収納が多いと助かりますし、スペースも広めの方が便利ですよね。

また洗濯・入浴に関連するストック品や衣類の収納、掃除がしやすいことは家事ラクに繋がります。

私自身もワーキングマザーなので、家事負担を減らしたいと常々思っています。
そんな女性建築士が考える、家事ラクでスッキリとした洗面所の作り方をご紹介します。

1)家事ラク洗面所には作業台が必須

家事ラク洗面所には作業台が必須

家事ラク洗面所をつくるためには、洗面所で行う一連の家事動線が短いことが大事。
そのためには、洗面所で脱衣・洗濯をする場合「洗濯」のための作業台と簡易な物干しスペースがあると便利です。

①洗濯物を置く、広げる。
②洗濯物をハンガーなどにかける。

これができると浴室乾燥機なども有効に使えます。さらに、

③取り込んだ洗濯物を置く。
④洗濯物を畳む、仕分けする。
⑤アイロンをかける。

などという作業もできます。

衣類の収納スペースもあれば、洗面所で「洗濯」に関連する家事が完結します。

全ての作業を洗面所で行わなくても、作業をできるカウンターがあると洗面所がぐっと使いやすくなるはずです。
そのような台があるとメイクスペースや着替え置き場にも使えますね。

2)洗面所の収納は「ホコリ」と「湿気」に配慮する

洗面所の収納は「ホコリ」と「湿気」に配慮する

私がデザインする洗面台は、シンク下をオープンにすることが多いです。
シンク下を扉で囲うと湿気が溜まりやすくなるからです。

このシンク下のスペースにゴミ箱を置いたり、スツールを置いたり、洗濯をする衣類用のかごを置いたりできます。

洗面所は換気扇、洗濯機の影響で、意外とホコリがたまりやすい空間。

ホコリ+湿気はカビの原因にもなります。
洗面所は浴室と隣り合うことが多く、水をよく使う場所で湿気が多いので、風通しや換気をよくすることが大事です。

洗濯用、防災用で浴槽にお湯を入れたままにしている家もありますが、このお湯が洗面所の湿気を増し、カビの原因になることがよくあります。

浴槽のお湯を残す場合は窓をあける、換気扇を継続して使うなどの対応をとってくださいね!

3)洗面所には奥行の浅い収納を設けるのがおススメ

洗面所には奥行の浅い収納を設けるのがおススメ

洗面所のホコリと湿気の対応もOKな洗面所であれば、入浴・洗濯・洗面のストック品を収納できる背の高い収納を設けると便利です。
ポイントは一目で見ることができて、物の移動をしなくてもすぐに取り出せるように奥行を浅くすること。

タオルや下着類も収納できると良いですよね。

洗面台から手の届きやすい位置の収納には普段使いのものを、背面の収納にはストックするものや衣類を。
洗面所で洗濯物を干す作業をする場合は、物干し用のハンガーなども収納できると良いと思います。

洗面所の広さや、洗面所でできる作業を見直してみる

洗面所の広さや、洗面所でできる作業を見直してみる

今ある洗面所を広くして作業しやすい家事ラク洗面所に変えるためにはリノベーション工事が必要になります。でも、工事を行わなくても、

  • 湿気とホコリ対策
  • 壁付けの折り畳み棚など、簡易な作業棚の設置
  • 物干し用の金物などの設置

をするだけでもかなり家事負担が減ると思います。

それらを設ける前に、自分の暮らしの中で洗面所で作業をする必要があるかどうか見直してみることも大事です。
あまり広くない洗面所に洗濯機スペースを設けず、洗濯空間を別に設けたお住まいもあります。
全ての機能を詰め込もうとするのではなく、ストック品は別の部屋に収納したり、洗濯は別の部屋でしたり、自分たちの家のかたちと暮らしに合う洗面所づくりにチャレンジしてみてください。

困ったときはいつでもみゆう設計室にご相談くださいね。

2017.08.03
HANSHIN女性応援WEB Cheer*full Cafe(チアフルカフェ)2017年8月掲載

一級建築士事務所みゆう設計室

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Tel 078-855-7860