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洗面所を設計する上で必ず伺うのが「来客の手洗い」をどこでするか、という点です。特に子育て家庭の場合、お子さんのお友だちが遊びに来ることもあるでしょう。家族は基本的に洗面所で手洗いうがいをすることが多いと思いますが、洗濯物や歯ブラシ・タオルのようなものが置かれている洗面所に来客を通すというのはOKかどうかという「感覚」はとても大事なものです。
そこで「来客の手洗いについてどう思いますか!?」とSNSのアンケートで質問してみました。
お客さんの手洗いに抵抗あるのは洗面所?キッチン?
質問です!
お客さんが手洗いに使うのは嫌!と感じるのは、「キッチン」ですか?それとも「洗面所」ですか?
なぜ、この質問をあげたかといいますと、私自身が「洗面所にお客さんを通すことに抵抗がある」からです。寝室のようなプライベートな場所に入られる、という感覚があるからでしょう。かといってキッチンで手洗いしてもらうのもどこか違うような気がします。キッチンで手を洗うという発想が生まれるのは、お客さんに入ってもらう玄関からLDKの間にある唯一の水栓(蛇口)だから、仕方なくなのかもしれませんね。
質問の回答を見ると「洗面所にお客さんが入る方が嫌だ」という意見の方が若干多かったのですが、かなり意見は割れました。
キッチンは手を洗うところではない!?
「キッチンはNG」派のご意見コメントを見てみましょう。
- キッチンは手を洗うところではないから
- 口に入るものを作る場所だから
- うがいもしてほしいので、うがいは洗面所でしてほしいから
確かにそうですね。キッチンNG派の人たちは「洗面所はお客さんが入っても大丈夫なように片付けるから良い」「キッチンで手を洗うよりは、多少生活感がある洗面所に入ってもらっても構わない」という意見が多かったです。
洗面所にお客さんが入るのは嫌だ!
でも、私と同じように洗面所に入られることが嫌な方が若干多いのです。洗面所NG派の意見も見てみましょう。
- 歯ブラシや化粧品類など、プライベートなものが置いてあるから洗面所にお客さんは入ってほしくない
- 洗面所には洗濯機があるので、洗濯関係の物もたくさん置いてあるから嫌
- 洗面所を常に片付けておけばいいと分かるのだけど、生活感の無いように毎日片づけるのは大変・・・
そうですね。洗面所は普段家族が歯磨きをしたり顔を洗ったり、また洗濯をしたりという生活に欠かせない場所であり、それらの道具を常にすっきりと片付けておくのは確かに大変です。片付けておけば良いというものの、家族が出しっぱなしにするからすっきりしない!という人もいるでしょう。
アンケートでも意見が割れたように、このあたりは各個人の感覚によります。どちらが良い、どちらが悪いという判断ではなく、自分たちが心地よく暮らせるのはどちらなのか、というのを考えてみるものも大事ですね。
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来客の手洗いで困らない家を作るには!?
お客さんに洗面所を使ってもらうのは抵抗がある、でもキッチンで手を洗うのも抵抗がある。そのために考えられるのがふたつの方法です。
- 洗面所と脱衣所を分ける(脱衣所の生活感を見せることは避けられる)
- 洗面所の外に別の手洗いを設ける
家族の誰かがお風呂に入っているときに洗面所を使いにくいので困るという人もいます。洗面所と脱衣所を分けるのは、家族内の洗面所利用にも役立つので良いですね。ただし、洗面所と脱衣所を分けるとその分面積が必要になりますし、洗面所自体の生活感はお客さんに見せることは変わりありません。その場合は洗面台をおしゃれなデザインにして、歯ブラシやタオルなどがきちんと片付けれられるように収納を充実させます。
もうひとつは洗面所の外に別の手洗いを設ける事例。みゆう設計室の場合、こちらを選ぶ方が多いです。
来客の手洗いで困らない家の事例
ひとつ手洗いが増えるのでコストアップにはなりますが、その分トイレ内の手洗いをなくしてトイレ外に手洗いを設ける事例や、玄関付近に手洗いを設ける事例もあります。そこで、今回は来客の手洗いに困らない間取りの事例を紹介します。
実例1)家族用玄関(シューズクローゼット)横にある手洗い
この手洗いは家族用玄関(シューズクローゼット)横にあります。手洗いの後ろに家族用玄関があります。リビングと階段の間にある手洗いなので、扉を閉めればリビングにいる人に気をつかわずにお化粧直しをすることも可能です。
この家はLDKが1階、洗面所が2階にある間取りです。洗面所とLDKが別フロアなので、帰宅後の手洗い、お子さんが遊んだ後の手洗い、おむつ替えの後の手洗い、そしてお子さんの歯磨きの際にも使っているそうです。
家族用玄関の横ではありますが、LDKとトイレにも近接しています。洗面所よりも頻繁に手洗いをする場所になりました。
玄関横でもあるので、この手洗いが思った以上に便利でした。コストダウンのために悩んで、最後に水しか出ない手洗いにしたのですが、ここまで頻繁に使うのならお湯が出るようにしておけば良かったです。子どももよく使うので、ここに手洗いを設けて良かったです。
実例2)トイレと洗面所の間にある手洗い
この手洗いはLDK横にあります。リビングから少しだけ見える場所に手洗いがあり、その左側に洗面所・浴室、右側にトイレがあります。洗面所に入らずにお客さんにも手洗いを使ってもらえます。
帰宅時に手を洗う、他の家族が洗面所にいる時に歯磨きをする、というような使い方ができる手洗いです。トイレの手洗いは小さくて子どもには洗いにくいという方も多く、トイレの前に大きなボウルのある手洗いがあれば、しっかり手を洗うことができます。
また、深めのボウルにしたので、洗濯物のつけ置き洗いなどにも使える手洗いです。
リビング横に手洗いがあるので、子どもたちが手を洗いに行きやすくてとても便利です。家族がお風呂に入っている時、洗面所を使っているときに場所の取り合いをしなくて済むので安心できます。
実例3)バックヤードの中心位置にある洗面台
シューズクローゼット(家族用玄関+収納)とキッチンパントリーの間にあり、トイレにも近接している手洗いです。家族は帰宅して、シューズクローゼットで荷物を置いてすぐに手を洗えます。
シューズクローゼットとパントリーという収納を主としたバックヤードの中心に設けていますが、どちらも扉を閉めていれば見えないので、リビング側から来られたお客さんにも使ってもらいやすい手洗いです。
実例4)玄関横の手洗い
玄関に手洗いを設ければ、お客さんに手を洗ってもらってから室内に案内することができます。新型コロナウィルス感染症の影響で、帰宅時の手洗いうがいに対して今まで以上に気をつかうようになり、玄関に手洗いを設ける事例がとても増えてきました。
玄関での手洗いで気をつけたい点は、玄関から丸見えにならないこと。デザイン的にすっきりしたものを選ぶこと。そして小さめのボウルだとお子さんには手洗いうがいをしにくいので、ある程度の大きさのある手洗いを選ぶことだろうと思います。
実例5)トイレ前に設けた手洗いがとても便利!
この手洗いはトイレの外に設けたものですが、すぐ横に家族用玄関、子ども部屋、寝室、リビングがあるので手洗い習慣が身に付きやすくなりました。帰宅時に手洗い、トイレの後に手洗い、子ども部屋で遊んだ後に手洗い。個室の横に手洗いがあるので、お子さんのお友だちが遊びに来ても皆が手洗いうがいをして部屋に入れます。
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まとめ:家族にもお客さんにも役立つ手洗いを設けよう!
手洗いを設けた事例をご紹介しました。どの家も、手洗いを設けて良かった!と喜ばれています。お客さんを招くときにお互いが気をつかわなくて済むことも良いですが、何より家族が使いやすくて手洗いうがいなどに役立っているのが良いですね。
- 洗面所とは別の手洗いを設ければ、お客さんに手洗いを使用してもらいやすい
- 洗面所とは別の手洗いを設けると、家族の手洗いうがいもしやすくなる
- キッチンで手を洗うのが嫌だ!という人も、洗面所にお客さんを入れるのが嫌だ!という人も多い
- 洗面所とは別に手洗いを設けるのは一般的になってきた
この記事は2016年9月に最初に公開し、最後に「このような手洗いが一般的になっても良いのではないかなと思っています。」と書いていました。新型コロナウィルス感染症対策で、玄関に手洗いを設けたい、という人がとても増えました。一般的になりましたね!特に子育て家庭にはこのような洗面所以外の手洗いが喜ばれています。
2016.9.11初回公開(2021.5.14リライトしました)
この記事で紹介したみゆう設計室の設計事例