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ロボット掃除機、ルンバ。床掃除の手間を省き、留守の間でも家をきれいにしてくれるので、少しでも家事の負担を減らしたい家庭に導入したい家電でしょう。
このルンバをただ家に置くのではなく、収納内や見えにくい位置にルンバの基地(ホームベース)を設置するとさらに家がすっきりします。みゆう設計室では今までルンバ置き場のある収納をいくつも提案してきました。
- ルンバが戻りやすい位置にルンバ収納をつくる
- ルンバ基地にコンセントを設ける
- ルンバが戻りやすい寸法(幅、高さ)にする
それでは、ルンバ基地の作り方、注意点、ルンバを使うのに適した家づくり、ルンバ基地となる収納家具やルンバスペースを設けた事例を紹介します。
ルンバ収納のメリットデメリット
ルンバの設置場所は基本的に「家で良く過ごす場所=掃除が必要な場所」であり、ルンバが出入りしやすい場所。どうしてもリビングに円盤状のルンバが床置きされがちです。直径35センチほどのサイズなので、部屋の端に置いたルンバでも足を引っかけることがあるかもしれません。
また、ルンバは厚さは10センチもないので、ルンバを平置きするとその上面のスペースが無駄になります。そのルンバ上部のスペースを有効利用できるのがルンバ収納です。
- ルンバの上にホコリがたまらない、本体が汚れにくい
- ルンバの上の空間を収納として有効活用できる
- ルンバを使わないときに足を引っかけずに済む
- ルンバを平置きしないことで、リビングダイニングがすっきり見える
- 適切なサイズで作らないとルンバが戻りにくくなる
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どこにルンバ収納を作る?適した設置場所とは
それではどこにルンバ基地の置き場所、ルンバ収納を作ったら良いでしょうか。ルンバの基地(ホームベース)を置くと良い場所を集めてみました。
リビングダイニングにルンバ基地を設ける
ルンバの置き場所として、一番選ばれるのがリビングダイニング内です。ルンバにお掃除してほしいと思う場所に設置するのが最も効果的ですから。
みゆう設計室の事例では、リビングダイニング内の収納下部にルンバの置き場所を作ることが多いです。
パントリーにルンバ基地を設ける
次に選ばれるのがパントリー内です。パントリーの最下段にコンセントを設けます。お掃除するときはパントリーの扉をあけておけば良いですし、リビングダイニングに見えてこないのがメリット。またルンバの機種とパントリーの場所によってはルンバが戻りにくい可能性もあります。
階段下にルンバ基地を設ける
階段の下にルンバスペースを設けるという事例もよく見られます。最下段の段下スペースを利用します。リビング階段だとデッドスペースを有効に使えますね。みゆう設計室ではルンバ収納を階段下に作ったことはないのですが、階段を降りる時にルンバが出てきてしまうと危ないので注意は必要です。
また、ルンバが落下しないように、下り階段の近くに置くことは避けるよう公式サイトに書かれています。
クローゼット内にルンバ基地を設ける
クローゼットの扉内にルンバ置き場を設けるのもひとつです。クローゼットの場合は扉を15センチ以上床から上げると、クローゼット扉を閉じたままでもルンバの出入りが可能になります。
扉の足元があいていると違和感がある、という方は使うときに扉をあければOK。クローゼット内部にコンセントを設けることと、扉の開き勝手によってはルンバが望む方向に進めなくなるので注意が必要です。
ルンバを使いたい範囲でルンバ収納の場所が決まる
ルンバはシリーズによって掃除ができる範囲が異なるので、まずはどの範囲をルンバで掃除するか決めましょう。
リビングダイニングのみでルンバを使う、という方の場合はお手頃価格のルンバでもOK。そのような場合はルンバの基地をお掃除する部屋(例えばリビングダイニング内)に設置するとよいでしょう。
ルンバで5部屋以上の部屋を掃除するときはjシリーズ。部屋数や広さがあってパントリーや階段下にルンバ基地を設ける時は、こちらのシリーズのほうが良さそうですね。まずはどれだけの広さ・部屋数で対応できるかでルンバの本体を選ぶとよいと思います。
ルンバ収納(基地の置き場所)の作り方
ルンバ基地を置くルンバ収納を作る方法としては3つのパターンがあります。
- 家具内か、家具下にルンバスペースを作る
- クローゼットや納戸、パントリーなどの最下段の棚下(足元)につくる
- 階段下などのデッドスペースにルンバ用のスペースをつくる
それでは、それぞれのルンバ収納、ルンバの基地置き場をつくるポイントについてご紹介します。
ルンバを扉で隠す?隠さない?
ルンバの置き場所は足元になるので、上に棚や家具があると見えにくくなるのですが、それも隠してしまいたいというときは跳ね上げ式の扉を設けることがあります。
こちらはルンバ収納だけでなく、上部のブルーレイディスク等の収納スペースも跳ね上げ収納扉になっています。ルンバを使うときは扉をオープンに、使わないときや来客中は扉を閉じておけばOK。
同じようにクローゼットやパントリーなどの扉内にルンバ置き場を設けると、普段過ごす場所からは見えなくて部屋がスッキリします。
ルンバ用のコンセントを設ける
ルンバ置き場を設けるときは、新築の場合はコンセント設置を、リフォームの場合は家具コンセントの設置やコンセント移設が必要です。
当然のことのようですが、意外と見落としがちなのがこのルンバ用のコンセント位置。ルンバ基地を収納する家具を作らないとしても、ルンバの定位置にコンセントは必要なので、新築やリフォームを行う際にはルンバを置く場所を事前に考えておきましょう。
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ルンバ収納で失敗しないための注意点
次に、ルンバ収納を作る際に気をつけている点についてご紹介します。
ルンバぴったりのサイズだと戻らないことがある
電子レンジや冷蔵庫など、他の家電は本体+余白(離隔距離)を設けて設置スペースを計画すればよいのですが、ルンバの場合はルンバ本体+余白で設置スペースを設けても、ホームベースに上手に戻ってくれないことがあります。
部屋の形状や設置位置にもよるので、幅何センチ確保すればよい、と決まっていないところがルンバ収納を設けるのに難しい点だと思います。
クリーンベースタイプのルンバを使う可能性
クリーンベースタイプ(自動ゴミ収集機)のルンバを使う場合、クリーンベースのスペースが必要になります。また、集めたごみを取り出すことも考えると、狭いスペースにルンバを入れると不便です。
Roomba Combo j9+のクリーンベースサイズは、奥行41.7cm、幅40.1cm、高さ41.5cm。このタイプはクリーンベースの紙パックや水拭き用のタンクを開けるための扉が側面にあるので、上部にスペースはいらないようですが、それ以外のクリーンベースは上部に蓋が開くものもあります。
Wi-Fiの感知のために上部スペース(天井との離隔距離)を確保するよう取扱説明書に書かれている商品がありますのでチェックが必要ですね。
ゴミを吸い上げてくれるのでとても便利なのですが、このスタイルがメインになると今までのような浅いルンバスペースではおさまらなくなります。そのため家具でルンバ収納を作るときには、最下段の棚を可動棚にして将来的にクリーンベースを使えるルンバ収納にしています。
コンセントの位置、高さ
ルンバの置き場所を設けるときに、可能な場合はコンセントを低めに設けます。クリーンベースを設けない場合は高さを抑えたルンバ置き場の方が見えにくいので、巾木と当たらないように、またコンセントを差し込みやすいようにコンセントプレートを横向きにしたケースもあります。
ルンバに適した部屋作り~床に物を置かずに済む家
ルンバがあったら留守の間でもお掃除してくれるので本当に便利なのですが、床にものがたくさんある家だとルンバがあっても効果的なお掃除ができません。ルンバを導入する前に、ルンバに適した部屋に変えていく必要があります。
床に物を置かずに済む家をつくる
床に物を置かない、って言葉でいうと簡単ですがなかなか難しいですよね。物を置かずに済むくらい「収納が適切な場所にある」ことが条件になります。観葉植物など床置きのものが多い家にも不向きかもしれません。
電源ケーブルなどの配線もすっきりさせる必要があります。
でも、これは家を建てる、リフォームをするときなら床に物を置かなくても済む家をつくればよいのです。床に置いてしまうものをリストアップして、それらを収納する場所を作ってあげましょう。
ソファや椅子の選び方
ルンバを使う家の場合、脚が10cm以上あるソファや置き家具を使うことをオススメします。そうすればルンバがソファ下もお掃除してくれます。
椅子の足の間も通るサイズ、というのがルンバのサイズらしいですが、それでも椅子を上げておいた方がすっきりお掃除できます。今は肘掛のような腕の部分をテーブルに引っかけるダイニングチェアがありますのでこのような椅子を選ぶのもひとつでしょう。
「ナチュラルモダンの家」のお客さまの場合は、ダイニングにベンチ収納を設けたので、ベンチ上に椅子をのせてルンバを稼働させているそうです。
ルンバが通る家具、キッチンを使う
また、TOYOKITCHENの場合、足元が10cm以上あいているのでルンバが通るそうです。キッチンカウンター下部にオリジナルの収納を作成したのですが、この収納の下部にもルンバが通るように10cm以上の隙間を足元に設けました。ルンバが通る家具やキッチンをつくるというのも一つの方法でしょう。
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ルンバ基地に必要な高さ、幅の寸法は?
次にルンバ基地に必要なスペースとルンバ収納実例の寸法についてご紹介します。まずはルンバ本体のサイズについて。
ルンバ本体の寸法
ルンバ本体はほぼ同じで約35cm弱、高さが10cm未満です。
本体寸法 | 本体高さ | クリーンベース高さ | |
ルンバCombo j9+ | 直径33.9cm | 高さ8.7cm | 高さ41.5cm |
ルンバCombo j7+ | 直径33.9cm | 高さ8.7cm | 高さ34.0cm |
ルンバi5+ | 直径34.2cm | 高さ9.2cm | 高さ34.0cm |
ルンバCombo Essential robot | 直径33.0cm | 高さ8.0cm | |
ルンバi2 | 直径34.2cm | 高さ9.2cm |
ルンバ公式で推奨する置き場所のスペース
iRobot公式では、sシリーズの場合下記のように設置スペースについて書かれています。
・ホームベース両脇に0.5メートル以上のスペースを確保してください。
・ホームベース正面に1.2メートル以上のスペースを確保してください。この範囲内にはテーブルや椅子などの家具を置かないでください。
・ホームベースと階段などの段差との距離が1.2メートル以上のスペースを確保してください。
・バーチャルウォールから2.4メートル以上のスペースを確保してください。
iRobot公式ホームページよくあるご質問より
またルンバの適した設置場所について下記のようにも書かれています。また、ルンバが通るためには幅40cm以上のスペースが必要だそうです。
- ルンバは障害物がない広いエリアに置く
- ホームベースは平らな面で壁に沿うように設置
そのように公式に書かれるとルンバ基地を家具の中には入れにくい・・・。なので、ルンバ用の収納家具を作る際には自己責任、ということにもなるのでしょう。
ルンバ基地(ホームベース)を収納した家具の寸法
それではルンバ基地(ホームベース)を収納した家具の実例から、製作した時の寸法とルンバの使用状況についてご紹介します。
テレビ台の下にルンバ基地(ホームベース)を収納した事例です。跳ね上げ式の扉の中にルンバが入るので来客時は扉で隠すことも可能です。家具自体の奥行が50cmあるので奥まった位置にルンバ基地を設置すると戻ってくるときに少し迷うようです。テレビ台はリビングダイニングに広く開放される位置に設けることが多いので、ルンバ基地を収納するのに向いていると思います。
クローゼット収納家具の下部にルンバ置き場を設けた事例です。
同じようにクローゼット収納も扉の下部を10cm以上あけるとルンバを入れておけます。Wi-Fi対応ルンバを使用する場合、扉内でも感知するか確認は必要です。
デスク+ベンチ収納を窓際に設けたのですが、収納部分にルンバ基地の置き場所を設けた事例です。
この事例に関しては追加でブラーバも設置したので少し狭くて戻りにくいようですが、ルンバだけであれば問題ないようです。動かすときは基地を前に出すから大丈夫!定位置があってすっきり片付くのでとても良い!と喜ばれています。
ルンバ基地収納の事例
最後にみゆう設計室で設計した住宅のルンバ基地の置き場所、収納の事例をご紹介します。これ以外にパントリーや納戸に設けた事例もありますが、主にリビングダイニングに設けたルンバ収納を集めました。
足元を浮かせたダイニング収納の下に設けたルンバの定位置
ベンチ型収納の下に設けたルンバ置き場
テレビ台の下部に設けた、扉で隠せるルンバ収納
デスク収納の下部に設けたルンバ+ブラーバの定位置
本棚の一部にルンバの基地スペースを確保
リフォーム、リビングダイニング「本棚に登れる家」
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まとめ:家事ラクな暮らしに役立つ「ルンバの基地収納」を作るには
ルンバ基地の置き場所、ルンバ収納の作り方についてご紹介してきました。家を建てる時、リフォームするときは次の点に気をつけて計画してくださいね。
- 将来的なルンバの変化を考慮してルンバの基地スペースをつくる
- 新築の場合は最初にルンバの掃除範囲と置き場所、コンセント位置を決める
- ルンバがお掃除しやすい家を作ろう
ルンバの定位置を希望する人はとても増えてきましたが、みゆう設計室では10年くらい前からそのニーズにお答えしてきました。家事負担を減らしてくれる便利な家電だからこそ、ただ置くのではなく、すっきり片付いて効果的にお掃除できるルンバの置き場所を作ってあげましょう!
ルンバがあるととても家事が楽になりますが、その置き場所や収納の工夫でさらに効率よくルンバを活用できます。ルンバの置き場所を工夫して、より、家事ラクな住まいを作りましょう!
この記事で紹介したみゆう設計室の設計事例